台所仕事と料理の知恵*せとちよ

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サマーエンジェル【8月が旬の果物】*すもも

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 大石早生、ソルダム、太陽、貴陽など、スモモのおいしい季節がやってまいりました。サマーエンジェルは、お値段もソルダムや大石早生と変わらないので手にとりやすい価格帯です。
 サマーエンジェルは山梨県が開発し、2005年に品種登録されたスモモで山梨県のオリジナル品種です。前回ご紹介した「ソルダム」と「ケルシー」を交配させた品種で、皮の鮮やかな紅色が特長です。また別の品種の「サマービュート」とは同時期に同じ試験場で生まれた品種でもあります。
 以前ご紹介したソルダムの果肉が赤いのに対して、サマーエンジェルの果肉は黄みがかっていて柔らかく、果汁が豊富です。肉質はやや粗目ですが歯ざわりは良く、高い糖度と強い香りが食欲をそそります。
 サマーエンジェルは15~17度と糖度の高い甘いスモモですが、他のスモモと同様に皮の部分には適度な酸味があります。  重量は120~150g前後で「ソルダム」よりも一回り大きく、ネクタリンと同じくらいの大きさです。

 

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こちらが「ソルダム」の断面。

 

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そして、こちらが「サマーエンジェル」の断面。

 このように、ソルダムの赤い果肉と比べると黄みがかっているのがよく分かりますね。スモモ全般がそうなのですが、サマーエンジェルも果肉が柔らかく、熟してしまうと痛みやすいので、完熟前に収穫して輸送してしまいます。 

 ですから、スモモを食べる時に、「硬い」「甘さが足りない」と感じた場合は、お好みの硬さ・甘さになるまで常温で追熟させる必要があります。そういった意味ではスモモは全般的に食べ頃管理が難しい果物かもしれません。

 ちなみにスモモは常温で追熟せずに甘くなることはないようです。追熟すると甘みが増すというより、酸味が抜けてきて、相対的に甘く感じるのではないかという気もしもます。  

 サマーエンジェルは果皮が真っ赤で、熟したものはとても甘くてジューシーです。私は切るのが面倒ですし皮ごと食べるのが好きなので、丸ごとかぶりつくことが多いののですが、果汁がしたたり落ちるほど詰まっています。ただ、他のスモモと同様に皮の部分に酸味があるので、酸味が苦手な方は皮をむいて食べることをおすすめします。
 私自身は、皮の酸味、果肉の甘み、種まわりに酸味というふうな味のグラデーションが好きなので、皮もいただきます。丸かじりすると特に味のグラデーションが順番に感じられて、楽しいです。切って食べると、甘みと酸味が同時に口の中で感じられて甘酸のバランスが非常に良いように思います。  

◆サマーエンジェルの特徴 農林水産省の品種登録データベースより抜粋。

果形は円、果頂部の形は平、空洞は無、梗あの深さは深、広さは広、赤道部の縫合線の深さは中、梗あ部の縫合線の深さはやや浅、果実の大きさは大、果皮の地色は黄、着色は紅、濃さは中、形は全面、果粉の多少は中である。果肉の色は黄、変色はやや早、硬さは中、繊維の多少は少、粗密は密、果汁の多少及び甘味は多、酸味は中、渋味及び苦味は無、香気はかなり少である。核の形は楕円、大きさは中、核と果肉の粘離は粘、色は黄褐~褐、紋様は網状である。開花期は早、成熟期は中で育成地においては7月下旬である。自家結実性は無、果実の着色の難易は易、生理落果の多少及び裂果は無である。「ソルダム」と比較して、果皮の地色及び果肉の色が黄であること等で、「貴陽」と比較して、葉身の形が長楕円であること、果肉の色が黄であること等で区別性が認められる。

◆サマーエンジェルの旬

 

 

 

品種

6月

7月

8月

9月

 

 

サマーエンジェル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソルダムよりやや遅く7月の中旬頃から出回り始め、8月中旬頃まで見かけることができます。

◆サマーエンジェル産地

山梨県の特産品です。サマーエンジェルは山梨県のオリジナル品種として生まれ、現在山梨県での産地化がすすめられています。

 

◆食べた感想(下品ですが丸かじりした場合の感想です。)

 初めに口にするの果皮の部分なので、さわやかな酸味を感じることができます。そのあとに、果肉の甘みで口の中が満たされます。そして、また種まわりの酸味がきて、後味に甘みは残るものの、最後の酸味で口の中が甘ったるくならない感じが良いです。